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ジュースで健康

トマト・りんごと健康 千葉大学園芸学部 農学博士 江頭祐嘉合

トマトと健康

ヨーロッパでは「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるように、トマトは栄養素や機能性成分に富んだ野菜です。トマトの摂取頻度とガン発症の関係を疫学調査で調べたところ、トマトにはがんを予防できる可能性があることが示唆されました。トマトはナス科の植物で原産地はペルーやエクアドルなど中南米です。日本全国でトマトは栽培されていますが、生食用トマトは千葉、茨城、熊本で特に多く出荷されています。ジュースなどに利用する加工用トマトは長野県が生産量全国1位となっています。
トマトは種類も豊富で主なものとしても桃太郎、丸玉、ミニトマト、ファースト、サンマルツァーノなどがあります。トマトには様々な栄養成分が含まれていますのでここでは、トマトの成分リコピン、カロテン、カリウムについて説明します。
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リコピン
(リコペン)
リコピンはトマトの赤い色素でカロテノイドの一種です。リコピンの働きとしてよく知られているのが抗酸化作用です。抗酸化力はβ−カロテンよりも強いことが示されています。抗酸化作用が強いと良い理由は次の通りです。体内の酸素のうち活性酸素は、反応を起こしやすく生体内で有害な酸化反応を引き起こし、ガン、老化をはじめとする種々の疾患の成因のひとつと考えられています。これを防ぐため抗酸化物質が必要となってきます。また、疫学調査ではトマトやスイカなどリコピンを多く含む食品を摂取すると生活習慣病である心疾患、動脈硬化などの予防が期待できるという報告もあります。
カロテン トマトはカロテンを豊富に含んでいます。カロテンはトマトの黄色の色素でビタミンAの前駆物質です。つまり体内でビタミンAになります。ビタミンAには視覚機能の保持、成長の維持、身体を外敵から守る免疫の維持、皮膚や粘膜を守るはたらきがあります。カロテンそのものの働きとして、リコピンと同様に抗酸化作用が報告されています。
カリウム トマトは、ミネラル成分の中ではカリウムが比較的多く含まれています。カリウムには神経伝達、体内の浸透圧調節、水分維持などのはたらきがあります。カリウムの摂取が不足すると血圧が上昇し、多く摂取すると血圧を低下させます。これはカリウムが腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制し、尿中へのナトリウムの排泄を促進させるからです。

トマトをはじめとする野菜は栄養素や機能性成分の種類が多く、これらの成分が複合して疾病予防効果を発揮しているのかもしれません。健康の為、自然の野菜をたくさん食べ、ジュースなどにして摂取することが望ましいと思われます。


りんごと健康

りんごには生活習慣病を予防する働きがあることが知られています。生活習慣病とは高血圧,糖尿病,動脈硬化性疾患,ガンなどで,発病の背景には長期にわたる飽食,喫煙,暴飲,運動不足などの生活習慣があり、中年以降に発病するものです。しかしこの病気は生活習慣を改善することで予防できます。フィンランドの疫学調査では、りんごの摂取は脳卒中になるリスクを減少させるという結果がでました。りんごのどの成分が疾病予防に直接関与しているかは不明ですが、ここではりんごの中に含まれる成分であるペクチン、ポリフェノール、カリウムの働きについて説明します。 写真

ペクチン 水溶性の食物繊維の一種です。食物繊維とはヒトの消化酵素で消化されない食物成分のことです。水溶性食物繊維は,糖尿病,高脂血症などの代謝性疾患の予防に有効と考えられています。その理由として水溶性食物繊維は,粘性が高いため食物の胃内滞留時間に影響を与え,ブドウ糖やコレステロールの吸収を穏やかにするからです。高脂血症の患者にりんごペクチンを摂取させたところ、血清中のコレステロールや中性脂肪が有意に低下したという研究報告もあります。ゆえに動脈硬化の予防が期待できます。
ポリフェノール りんごにもカテキン、プロシアニジン、ケルセチン配糖体などのポリフェノールが含まれています。ポリフェノールの大きな働きは抗酸化作用です。体内の酸素のうち活性酸素は、反応を起こしやすく生体内で有害な酸化反応を引き起こし、ガン、老化をはじめとする種々の疾患の成因のひとつと考えられています。これを防ぐのに抗酸化物質が必要となってきます。
カリウム カリウムの摂取は血圧に影響を与えます。カリウムの主なはたらきは、神経伝達、体内の浸透圧調節、水分維持などですが、カリウムの摂取が不足すると血圧が上昇し、多く摂取すると血圧を低下させます。これはカリウムが腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制し、尿中へのナトリウムの排泄を促進させるからです。

野菜と果物から特に多く摂取している栄養素はビタミンA、ビタミンC、ビタミンK、葉酸、食物繊維なので、野菜・果物の摂取が減少するとこれらの栄養素が足りなくなるので注意しましょう。

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